昼過ぎまで武雄を観光したあとは、バスに30分ほど乗り、同じく温泉地として有名な嬉野を訪れました。嬉野温泉は日本三大美肌の湯の一つに数えられています。さらに、温泉湯豆腐や嬉野茶などの名産品からも目が離せません。
また、嬉野を訪れた2018年2月6日はちょうど「うれしのあったかまつり」の開催期間だったため、温かい灯篭に迎えられ、滞在を倍楽しむことができました!
【豊玉姫神社】美肌の神様にお参り!
温泉街の中心に美肌の神様を祀った神社があると聞き、早速行ってみました!
神社の名前にもなっている「豊玉姫」は、海の神ワタツミの娘で、竜宮城の乙姫様と同一人物なのだそう。そしてその豊玉姫の遣いである白なまずが、ここ嬉野では美肌の神様として祀られています。なんと嬉野ではなまず様の祟りを恐れて、古来からなまずの食用を禁じてすらいるそうです!
美肌への願いを込めて水をなまず様にかけるとご利益が得られるのだそうです。なまず様にお願いして、美肌の湯と名高い温泉に浸かれば、もう怖いものなしですね!
【嬉野温泉】足湯と蒸し湯!
嬉野の温泉街には、湯宿広場・湯遊広場に足湯があり、さらに「シーボルトの湯」「百年の湯」という公衆浴場もあります。私が訪れた日はちらちらと雪が舞う寒い冬の日でしたが、しばらく足湯に浸かっていただけで体がぽかぽかとしてきました♪
さらに湯宿広場には「足蒸し湯」なるものもありました。写真のふたを開けると温泉ミストの充満した空間につながっているので、そこに足を突っ込むことで、体を温めつつ足元から美肌になれるのです✨ 足湯はよく見かけるものの、蒸し湯を見たのは初めてだったので、貴重な経験をすることができました。
【温泉湯豆腐】嬉野名物で体の中から温まる
嬉野に来たからには名物の温泉湯豆腐を食べなければ気が済みません!今回は温泉街にある「温泉食堂」というお店で温泉湯豆腐定食をいただいてきました。
写真左奥の黒い器によそってあるのが温泉湯豆腐定食です。グツグツと湯気が立っている状態で運ばれてきます!タレとの相性もばっちりで、口に入れるとほろほろっととろける、温かくて優しい食感のお豆腐です!豆腐の漬かっているお湯にも味がしみ込んでいて、豆乳のようになっていてとても美味しいです♡
右奥の温泉卵もとろとろで美味♪温泉街ならではの美食を堪能できました!
うれしのあったかまつり
絵手紙灯篭など
うれしのあったか祭りの期間中は、街のあちこちに市民手作りの灯りがともされているようです。新湯広場には可愛らしい二つのハートの灯篭が置かれていました。川向うにうっすら見えるシーボルトの湯の欧風建築と相まって、とてもロマンチックな雰囲気を醸し出していました♪
一番好きだったのがこちらの絵手紙灯篭です。公園の道に沿ってずらっと灯篭が並び、「嬉野へようこそ!」といった温かいメッセージを伝えてくれます。絵手紙のような和風の優しい絵も、心癒してくれること間違いありません。幼いころおばあちゃんが送ってくれた絵葉書を思い出し、心がほっこりしました。
中にはこんなユニークな灯篭もありました。「ジャガーの神様恐くない」……そもそもジャガーの神様って何!!??ジャガーの神様の正体が気になりすぎて、一番印象に残ってる灯篭です。 熊本から来ちゃったくまモン、とってもキュートです♪
他、豊玉姫神社にも夜は明かりが灯っていました。ここにも美肌の神様、白なまず様を発見です(*'▽')
なまずの寝床
町の中心にある嬉野市体育館に、「なまずの寝床」なるランタン空間作品が展示されていました。実際に足を運んでみて、予想を大きく上回る規模感と完成度にびっくり!体育館をめいっぱい使って、川の生き物たちの様子が生き生きと表現されていました。
体育館への通路は地元の子供たちによる川の生き物たちの絵で彩られています。とてもポップでカラフルで、それでいて絵を通して差し込む光はやわらかで、自分が水中に迷い込んで川の生き物たちの生活を覗いているような気分になります。
また、体育館の床とステージの段差が、滝を表現するのにうまく利用されていたのが印象的でした。ただ灯篭を置くだけではなくて、舞台の特徴を活用できているおかげで、夜になった見慣れた場所がふっと姿を変えてしまったような、いつも行き慣れた場所に来たつもりが何かの拍子に異世界に迷い込んでしまったような、不思議な世界観を醸成していました。
「なまずの寝床」では嬉野のシンボル白なまず様のみならず、他の生物も生き生きと表現されていました。写真(左)の通り、小さなメダカも一匹一匹表情が違うんです!この子は気が強そうで、この子は紅一点で、この子はちょっと呑気で…なんて自分の中で妄想が留まらなくなります。笑 写真(右)のはねてるコイも印象的でした。勢いよく体を曲げる様子がリアルに表現されていて、今にも上へと飛び上がってしまいそうです。それぞれの魚がどんな性格で、何を考えているのか空想するだけで、無限に時間をつぶせちゃいます。
これらのランタンは、青森のねぶた祭りで高さ20mもの「立ねぶた」を復活させた高名なランタン作家である三上真輝さんを中心に、地元の有志で作ったものだそう。入り口には制作風景も展示されていました。
また、場内の音楽も素晴らしいんです!深夜の川底を思わせるような神秘的なものから、冒険に出かけるような明るくワクワクさせてくれるものまで色々ありました。なんと全体で16分35秒とかなり長く、「新しい日」から「夜のメインテーマ」まで、一日の流れに沿ったストーリー仕立てになっているのです!水音などが混ざっているため、自分まで川の中にいるような気分にさせてくれます。
このBGMも、「なまずの寝床」のためにプロの音楽クリエイターが作ったものだそうです。イギリス出身でロンドンBBC Radio に10年以上勤めたマーク・ファーリーさんが現在では嬉野に居住していて、今回の展示のために楽曲を作ってくれたのだとか。どおりで世界観にピッタリの素敵な音楽だったはずです。
おそらく2019年の2月頭にも第3回うれしのあったかまつりが開催されるはず。第1回、第2回と順調にパワーアップしているらしいこのお祭りから、今後も目が離せません!ぜひまた行ってみたいです♪