ブレスト滞在二日目は世界遺産のベラヴェジの森(ベラルーシ語:Белавежская пушча ベラヴェジュスカヤ・プーシャ 英語:Białowieża Forest)へ行きました。ちなみに別名「ビャウォヴィエジャの森」とも呼ばれているそうですが、ややこしいのでベラウェジの森で通します。
ポーランドとベラルーシの国境に位置するこの森はヨーロッパ最後の原生林と言われており、絶滅危惧種のヨーロッパバイソンを始めとする貴重な動物たちが生息しています。動物園でヨーロッパバイソンに会えるのと、サイクリングやトレッキングで大自然を満喫できるのが素敵でした。
日本と違って人も少ないので、大都会の喧騒に疲れた方はぜひベラヴェジの森でリフレッシュしてみてください☆
アクセス
ブレストの中央バスターミナルから8:10発のバスに行きました。途中でバスが故障して謎のバス停で代わりの車を待たされるアクシデントが生じたものの、どうにか着くことができました。なお、トラブルがなければ90分程度で着くはずです。
上の写真の通り、入口ゲートのあるところまでバスで行けます。観光客が数人はいると思うし、ベラルーシの方はみんな優しくて降りるバス停も教えてくれるので、不安であれば周りの人に聞きつつ行きましょう。
なお、帰りのバスも調べておくと安心です(入り口のチケット売り場のおばさんがに聞くと教えてくれました)。森の施設の多くが18時に閉まるので、私が旅行した時と変わっていなければ、18時か18時25分のバスで帰れると丁度いいのではないでしょうか。
バス乗り場は入り口付近にありますが、きちんと看板の通り乗り場にいないと置いていかれるので、チケット売り場の店員さんとかに場所を聞いて待っておくといいと思います。(入り口ゲート付近をうろうろ物色していたらおいて行かれました…。)
サイクリングコース4つ
ベラヴェジの森の目玉の一つがサイクリングです!自転車をレンタルして四つのサイクリングコースから選んでチャレンジすることができます。入口ゲートでチケットを買い、自転車を借りて出発します。
- Big Journey
走行距離:27km
想定走行時間:4時間(私は4.5~5時間かかった)
難易度:普通
最も長い距離のサイクリングコースです。湖やマロースおじさん(ロシア版サンタクロース)の小屋にも行ける唯一のコースです。
想定走行時間は4時間とのことでしたが、私はマロースおじさんの小屋に1時間費やしたため急ぎ足で4.5時間かかりました。欲を言えば5時間とっておけば、もう少しゆっくり写真撮影をできたかも。施設に寄らず写真も撮らないのであれば4時間で足りますが、のんびり森を楽しみたい方はもう少し時間に余裕をみておくとよいでしょう。
- Animal Crossing
走行距離:16km
想定走行時間:2.5時間
難易度:普通
名前の通り動物たちがよく使う小道の脇を通ることができるようです。朝や夕方には動物に会えることも実際にあるそうです!
- FOREST SECRETS
走行距離:16km
想定走行時間:2.5時間
難易度:普通
Big Journey コースから湖やマロースおじさんの小屋を省略し、コンパクトにまとめたコースになります。マロースおじさんにあまり興味がなく、自然だけ満喫できればいいという方にはこちらのコースで十分かと思います。サイクリングの途中で植生が変わるたび、森が異なる表情を見せてくれるので、意外と飽きることもなかったです。
- Tsar's Glade
走行距離:10km
想定走行時間:1.5時間
難易度:簡単
一番短いサイクリングコースです。時間がない方や、トレッキングなど他のアクティビティも楽しみたい方にはこれで十分かもしれません。
Big Journey コース サイクリング
せっかくなので27kmコースに挑戦しました!雨が降っていましたが、私には今日この日しかなかったので御構い無しで出発です!
前述の通り、最終的にかかった時間は4時間半(内マロースおじさんの家で1時間)。自転車返却締め切りの18時に間に合わせようと終盤必死に漕いでもそれだけかかったので、5時間見ておけば写真撮影などものんびりできたかなあ、と思っています。
サイクリング中、鹿二頭が私の前を横切り、リス一匹が脇をすり抜けて行きました。あとカエル数匹も見かけることができました。
狼や猪、熊、山猫(結構大きい)、ヨーロッパバイソンも生息しているそうでしたが、出会っても困るだけなので、今回の戦果は上出来でしょう✨
バッファローの横顔に似ている木です。言われてみればそう見えなくもないかも…?こんな感じで要所要所に案内の看板が立っていて、大抵英語もあるので見所がわかります。
ビッグジャーニーコースでは湖まで行くことができます。晴れてたら綺麗なんだろうな…でも雨なのでなんか陰気な感じ。
マロースおじさんの小屋
その後、ロシア版サンタクロース兼魔法使いのマロースおじさんの家へ!入り口付近のカフェでチケットを買って、マロースおじさんエリアへ入場します。
門番の方がマロースおじさんの家まで私を連れて行ってくれて、「Repeat after me、(ベラルーシ語で)マロースおじさん、出てきてください!」と説明してくれました。拙いベラルーシ語で必死に真似して叫ぶと、なんと家からマロースおじさんが出てきてくれました!!!しかも一緒に写真まで撮ってくれました…まさか本物に会えると思っていなかったので感激でした!!!
さらにプレゼントでキノコ型のクッキーまでくれました。サンタさんに会えてプレゼントまでもらえて、子供時代の夢が一気に叶った気分でした。おとぎ話大好きな私の心に刺さりました。Big Journey コースを選んで本当に良かった…✨
なお、サイクリングコースでマロースおじさんの部屋が含まれているのはBig Jurney コースのみですが、園内バスで行くことも可能です。入口ゲート付近のホテル辺りにバス停があるので、そこで時刻表も確認するといいかと思います。なお、入口ゲートからマロースおじさんの小屋まで片道13km程度あるので、歩いていくのはまず無理です…。
マロースおじさんは魔法使いでもあるので、エリア内には魔法の出てくるおとぎ話のオブジェも数多くありました。こちらはカエルに変えられてしまったお姫様のお話からの出展です。今でも自分を元の姿に戻してくれる、真実の愛のこもったキスを待っているそうです。本当にこのエリアには子供時代の夢がたっぷり詰まっています。
なお、このエリアは2003年未年に建設されたそうで、記念に羊から始まる十二支の像が安置されていました。ちょっとヤギに見えるけど。あとねずみが邪悪な顔をしていてウケます。
その後は雨が上がって写真も心置きなく撮れるようになりました。光が当たると森の緑が本当に綺麗!!たっぷりマイナスイオンを浴びてリフレッシュできました♫
動物園
園内には動物園がありました。写真の地図だけ見ると動物の種類もさほど多くなく小さめに見えるのですが、実際には一つ一つのエリアが巨大で縮尺がとんでも無いことになっています。ぐるっと歩くのにおよそ1時間半かかりました。
豚と狼は人馴れしていて、こちらが檻に近づくと向こうも来てくれました。餌がないとわかると去って行きました…。狼は喧嘩していました。
絶滅危惧種のヨーロッパバイソンもいました!かなりでかくてビビりました。
サイクリング中にバイソンに会えることはまずないので、生きているバイソンを見たければぜひ動物園に行きましょう。
レストラン
入り口付近のレストランではまさかのバイソン料理を楽しむことができました。絶滅危惧種のはずなのになぜバイソンの肉があるのでしょうか?どこか他の国で養殖されているのでしょうか?細かいことはよく分かりませんが、とにかくメニューには"bison"と書いてあったので、バイソンのお肉なのでしょう…。
私はバイソンスープをいただきました。中にごろっとしたバイソン肉が数個入っています。いいランクの牛肉に少し野性味を加えた味がしました。
たくさんの自然に触れてリフレッシュできました!ベラルーシは戦争や旧ソ連時代の観光スポットが多いので、趣向を変えてベラヴェジの森に来てみるときっと楽しいと思います。
東欧旅行の際はぜひ目的地の一つとして検討してみてください♪