ヴィリニュス!旧市街とアート地区、二つの側面を持つ街。<ゲディミナス塔・ウジュピス共和国・KGB博物館など観光>

バルト3国旅行もついに終盤を迎え、最後の国リトアニアの首都ヴィリニュスに着きました。旧市街観光にも慣れてきたと思っていたのに、この街には他にはないトンデモ観光スポットが隠れていたのでした。

ヴィリニュス大聖堂付近

f:id:riboribo:20171017090952j:plain

ヴィリニュス大聖堂

立派な教会です。屋根の上の人々が、皆一様に上を見上げているのが特徴的らしいです。

f:id:riboribo:20171017091154j:plain

ヴィリニュス ゲディミナス像

大聖堂の脇の広場には、ゲディミナスの像もあります。リトアニアの基礎を築いた、すごい人、らしい。

f:id:riboribo:20171017091220j:plain

ヴィリニュス 足

また、大聖堂の近くの地面に、足跡が刻まれた場所があります。バルト3国がまだソ連の占領下にあったころ、独立を求め、ここからエストニアまでずーっとバルト3国の人々が並んで抗議したそうです(バルトの道)。ヴィリニュスからタリンまでバスで10時間くらいかかるはずなのに…あまりの長さに目が眩みます。

ゲディミナス塔

f:id:riboribo:20171017091542j:plain

ヴィリニュス ゲディミナス塔

ゲディミナス塔は、かつてこの都市にあったヴィリニュス城の一部だそうです。小高い丘の上にあり、ヴィリニュスの絶景観光スポットとして名高いのです!さっそく上っていきます!

f:id:riboribo:20171017091554j:plain

ヴィリニュス ゲディミナス塔の丘のふもとにて

ふもとにあった標識。落書きが多すぎて、もともと何だったのか分からなくなってる…。

f:id:riboribo:20171017090904j:plain

ゲディミナス塔に到着

丘は思ったよりも急で、息を切らしながら上ることになりました。ここからの景色も十分綺麗だったので、お金を払って塔に上るか否か迷ったのですが、物は試しだと思い、入ることに決めました。

f:id:riboribo:20171021221520j:plain

ゲディミナス塔からヴィリニュスの街を見下ろす

上ってみると、やっぱり上る前とは全然景色が違う!!塔の上から見た方が、絶景具合は断然上でした!また、リトアニア独立の歴史をビデオで流している展示室があり、興味深かったです。エストニアのタリンから、リトアニアのヴィリニュスまで、独立を望むバルト3国の人々がずらーっと並んでいる様子にびっくりしました。

ウジュピス共和国

f:id:riboribo:20171017091346j:plain

ウジュピス共和国

実はヴィリニュスの内部には、ウジュピス共和国という国があるのです!といっても正式な国ではなく、住民たちがふざけて勝手に独立宣言をしている、なんちゃって共和国です。再開発が遅れていたこの地域に、いつしかアーティストたちが住むようになり、近年ではアート地区として脚光を浴びているそうです。

f:id:riboribo:20171017091502j:plain

ウジュピス共和国 注意事項

「ウジュピス」とは「川向う」という意味で、実際に旧市街からは川を渡って入国(?)することになります。メインの橋には上の写真のような看板があり、入国するにあたっての注意事項が記載されています。左の😊マークは「国内では笑顔を保たなくてはなりません」、次の20は確か制限速度、次のモナ・リザは「モナ・リザ歓迎(アート地区なので)」、最後の△マークは「川に落ちないよう注意」だそうです。ガイドさんによると、ウジュピス共和国の警察は、住民や旅行者がきちんと笑顔を保っているかチェックしているようですよ😊

f:id:riboribo:20171017091336j:plain

ウジュピス共和国憲法

街中には、ウジュピス共和国憲法が掲示されていました。いろんな国の言葉で書かれていましたが、残念ながら日本語はありませんでした…。以下、ユニークなものをいくつか紹介します。

第1条:あらゆる人はヴィレネ川のそばに住む権利をもつ。また、ヴィレネ川はあらゆる人のそばを流れる権利をもつ。

第12条:犬は犬である権利をもつ。

第13条:猫は飼い主を愛する義務を負わない。しかし必要な時には飼い主を助けなければならない。

第14条:あらゆる人は、時には、自身の義務に気づかないでいる権利をもつ。

第15条:あらゆる人は幸せでいる権利をもつ。

などなど…。深いい条文もあれば、ふざけ切った条文もありで、かなりユニークでした。川と犬と猫の権利に言及している憲法は、きっと他にはないに違いない。

f:id:riboribo:20171017091359j:plain

ウジュピス共和国 このお本屋さんで憲法購入可能です。

ちなみに、壁にずらーっと並んでいる憲法の向かい側にある本屋さんで、紙に印刷された憲法を買うことができます。お土産にぜひ(*'▽') 私は会えなかったけれど、店番のにゃんこもいるそうです。↓

www.facebook.com

f:id:riboribo:20171017091411j:plain

ウジュピス共和国 ストリートアート

また、アート地区だけあって、ウジュピス共和国にはストリートアートが数多くあります。上の絵は、ドラクロワの「民衆を導く自由の女神」が元ネタですが…これじゃ「民衆を導く大麻の女神」ですね。ガイドさんによると、「プーチンとトランプがキスしてる絵を描いたのも、ウジュピス共和国の人だろう」とのこと。ふざけすぎでしょこの国(*'▽')

www.afpbb.com

f:id:riboribo:20171017091423j:plain

ウジュピス共和国

左の方のキリストは、なぜか大きなバックパックを背負っています。「バックパッカーのキリスト像」だそうです。

f:id:riboribo:20171017091438j:plain

ウジュピス共和国 ユニコーンだったもの

額のところに穴が開いているのが見えるでしょうか。昔はそこから角が生えていて、ユニコーンだったのですが、折られたため今はただのシマウマになっているそうです。

f:id:riboribo:20171017091449j:plain

ウジュピス共和国 ドワーフの家

小さな扉がついたこの石の建物は、伝説上の生き物、ドワーフの家だそうです。なお、ドワーフはとても頭がいいので、脳みそが大きくてこの小さな扉からは入れない恐れがあります。そこで、彼らは脳みそを外においてから家に入るのです。ということで、実はこの家の隣に、ドワーフの脳みそのオブジェもあります。

ほんとにこの国、意味が分からなかったです。

リテラトゥ通り(文学の道、Literatu Street)

f:id:riboribo:20171017091529j:plain

ヴィリニュス リテラトゥ通り

リテラトゥ通りは、その名の通り文学の観光スポットです。主にリトアニアにおいて有名な文学者に捧げられたアート作品が壁を彩っています。ただ、やはりリトアニアや東欧系の文学者が多く、日本生まれ日本育ちの私にとっては知らない人ばかりでした(;'∀')

f:id:riboribo:20171017091517j:plain

ヴィリニュス リテラトゥ通り ボーヴォワール

しばらく見てたら、名前知ってる人見つけたっ!フランスの哲学者、ボーヴォワールの作品がありました。でも、フランス人なのに、なぜ…?ガイドさんによると、ボーヴォワールがあまりにも有名なので、彼女がリトアニアに来たか何かしたときに、それにかこつけて誰かが作品を作ってしまったそうです。ボーヴォワールがリトアニアで功績を挙げたとか、そういうわけではないらしいです(*'▽')笑

KGB博物館

f:id:riboribo:20171017091005j:plain

ヴィリニュス KGB博物館

旧市街からちょっと離れたところにKGB博物館があり、実際にKGBに使われた部屋や道具が展示されています。また、ホロコーストや、シベリア送りになったリトアニア人についての展示も…。そうした厳しい状況におかれた人々の、家族への手紙などもあり、心動かされます。

f:id:riboribo:20171017091022j:plain

ヴィリニュス KGB博物館

上の写真は、たしか囚人の部屋とかそんな感じだったと思います。なんとこの博物館には、実際に死刑が執行されていた部屋があり、展示されています。しかも、囚人が部屋に連れてこられてから、銃でこめかみを打って殺されるまでの一部始終を再現したビデオが流されていて、ありえないほどリアルです。怖すぎて、死刑執行部屋の写真は撮らずにさっさと退散してしまいました。興味のある人は、自分の目で確かめてみてください。

ツェペリナイを食す

f:id:riboribo:20171021193531j:plain

リトアニア郷土料理 ツェペリナイ

旧市街に合ったレストランに入り、前々から楽しみにしていたツェペリナイをいただきました。「ツェペリナイ」とは「飛行船」という意味だそうです。運ばれてきても、全然どんな食べ物なのか見当がつかないです(''Д'')

ナイフを入れて、一口食べてみると…ジューシーで美味しいっ!!ジャガイモでできた分厚い皮の中に、大きくて肉汁たっぷりのジューシー肉団子が入っていました。巨大洋風餃子って感じです。シチューが醤油替わりです。ジャガイモがかなりお腹にたまるので、二つ食べただけでお腹がはちきれそうになりました。

おまけ

f:id:riboribo:20171017091044j:plain

ヴィリニュス コンタクトレンズの自販機

バスターミナルにコンタクトレンズの自販機があってびっくりしました。日本だと、眼科で診察してもらって、自分に合った度数しか処方してもらえないのに…。国によって全然違うものなんですね。

f:id:riboribo:20171021221601j:plain

ヴィリニュス 夜明けの門

私がヴィリニュスについた8月24日は、ちょうど何か宗教行事と重なっていたようで、夜明けの門にクリスチャンたちが集まっていました。なんだかよくわからなかったけれど、みんなが歌っているのを聞かせてもらいました。オタクじゃなくて、本来の意味で「聖地巡礼」している巡礼者たちを初めて見ました。

f:id:riboribo:20171021221606j:plain

ヴィリニュス くまさん

ガイドさんに連れられて、旧市街の路地などをすり抜けている時に見つけたクマさんと女性の像。ガイドさんによると、リトアニアはヨーロッパで一番最後に(?)キリスト教化されたそうで、それ以前の自然崇拝の名残が様々な場所に残っているそうです。彼女とクマさんも、森の神様をかたどったものらしいです。

f:id:riboribo:20171017091311j:plain

ヴィリニュスの街を見下ろす

今回もFree Tourに参加したところ、ガイドさんが絶景ポイントへと連れて行ってくれました。木々の緑とオレンジ屋根の家々がとても綺麗でした。旧市街、絶景ポイント、ウジュピス共和国をすべて周れたので、かなりおすすめです。↓

www.tripadvisor.jp

これでバルト3国の周遊も終わりました!次はポーランドのワルシャワへと向かいます!続く