シベリア鉄道!車窓にうつる景色を眺める、北京→イルクーツクの旅

さて、北京からロシアへはシベリア鉄道で入国しました。シベリア鉄道にはいくつか路線があるそうですが、北京からロシアへと北上するこの路線が、窓からの景色を一番楽しめるのではないかと思います。

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ロシアの森林を走り抜けるシベリア鉄道

北京で乗車!中国国内編

まずは出発点の北京駅へと向かいます。(北京西駅だとか、紛らわしい駅もあるので要注意です。)

切符には「出発の40分前にチェックインすること」とありましたが…余裕を見て、一時間かもう少し前には到着しておいた方がいいです。というのも、北京駅には英語の表記が一切ないのです…。そもそも鉄道駅構内に入るのに、入り口を選んで切符のチェックを受ける必要があるのですが、入り口が多すぎて、どこも激混みで、道を教えてくれそうな暇な駅員さんを探すのに一苦労。しかも英語をあまり話せない方が多いので、皆さん身振り手振りで道を教えてくれるものの、正確な入口まではわからず結局辺りをうろうろ…。最終的に、いかにもバックパッカーな荷物のヨーロッパっぽい夫妻を見つけ、話しかけてみたところ彼らもシベリア鉄道に乗るところだったので、一緒にホームまで連れて行っていただきました。感謝感謝( ;∀;)

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北京駅構内のシベリア鉄道待合室

列車に乗れるようになるまで、待合室で座って待てます。トイレもあり、カップ麺なども買うことができます。ただ、シベリア鉄道では途中駅のホームに降りて、売店で食料品を買うことができます。私はたくさんカップ麺を買い込んで乗車したけど、途中駅でいろいろな食べ物を買いあさる楽しみを逃してしまいました。あと単純にカップ麺飽きました。2,3食分と水分をストックしておいて、あとは途中駅でお買い物する方が楽しいんじゃないかと思います。日本のおやつがあれば、乗客と分け合うと喜んでもらえます♪

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駅のホーム。シベリア鉄道出発間近です!

しばらくすると放送が流れて、鉄道に乗り込めます。写真の通り、中国人の団体旅行客が大半でした。あとはヨーロッパからのバックパッカーがちらほら。

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シベリア鉄道 二等客室

二等客室はこんな感じ。四人部屋です。出発後、車掌さんからシーツ・掛布団用シーツ・枕カバーが配られ、椅子がベッドに早変わりします。上段にも手すりがついているため、寝返りを打って落ちることはないので安心です。

私は中国人の大家族と一緒の客室でした。おじいちゃん、おばあちゃん、お母さん、お父さん、息子、お母さんの友達の6人でモスクワまで一週間乗っていくそうでした。お母さんのお友達以外は英語を話せなかったけれど、漢字でなんとなくコミュニケーションをとれました。お友達はたくさん話しかけてくれて、これまでの旅行の写真も見せてくれました。息子さんは日本のアニメやゲームが好きで、『暗殺教室』の殺せんせーのコスプレをしている写真を見せてくれました。本当に気さくで素敵な家族でした。謝謝!!

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シベリア鉄道の車窓から 北京近郊

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シベリア鉄道の車窓から 中国の山

大都会から出発したシベリア鉄道も、数時間もすると中国の山々の間を走り抜けるようになります。日本の山よりもごつごつ険しい気がする。杜甫の「国破れて山河在り」を思い出しました。雄大な光景です。

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シベリア鉄道の車窓から 内モンゴル自治区

さらに北の方へ進み、モンゴルへ近づくと、駅の看板にもモンゴル文字が使われるように。全然読めない。

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シベリア鉄道の車窓から 遠くの雨

だんだんと山から平原へと地形が変わり、遠くまで見渡せるように。乗客皆で遠くに雨が降っているのを眺めたりしました。視界が開けていると、雨と晴れの境目がこんなにはっきり見えるんですね。

ゴビ砂漠モンゴル高原を楽しむ!モンゴル編

夜中にうとうとしてきたところをたたき起こされ、モンゴルへ入国します!(入国審査で数時間停車します。その間はトイレに行けないので、事前にトイレを済ませ、水を飲みすぎず、我慢しましょう…。)

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シベリア鉄道の車窓から ゴビ砂漠

朝起きると…そこはゴビ砂漠でした!!「砂漠」という割には割と草生えてます。そして、視界を遮るものがないので、正真正銘の地平線が見えます。日本って、田舎へ行っても山が多いので、「地平線=遠くにうっすら山が見える状態」だと今まで思っていました。空と地面がこんなにまっすぐに続くんだ…ってことにびっくりしました。聖書のはじめに天地創造があることにも納得。だってこんなに綺麗なんだもん、昔の人も感動したに違いない…。

たまにオアシスがあったり、鳥が飛んでたり、何か死んでたりします。

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シベリア鉄道 モンゴルの途中駅にて下車

小さなスパイダーマンとそのお母さんが食べ物を売ってました。標高が高いので、夏だけど涼しめ。

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シベリア鉄道 モンゴルの途中駅にて下車

先頭車両アで異ってとってきました。電車じゃないので、先頭車両は他の車両と違う形で、鉄道全体を引っ張って行ってくれてるんだよね、たぶん…。年季入ってます。

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シベリア鉄道の車窓から モンゴル高原

さらに進んでいくと、だんだん草の緑が広がってきます。鮮やかでとっても素敵な景色!牛や羊やゲルもちらほらと見えてきます。

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シベリア鉄道 ウランバートルで途中下車

ウランバートル駅にしばらく止まったので、駅のホームへ降りました。門から、ウランバートルの町がよく見えます。つい1時間ほど前まで砂漠やら高原やら走ってきたのが信じられないくらいの都会です。ヨーロッパからのバックパッカーはここで降りる人が多かったです。ゲルに泊まったり、馬に乗ったりできるみたい。今度来てみたいな!

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シベリア鉄道 途中下車

シベリア鉄道の停車駅には汽車の模型がありがち。

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シベリア鉄道 途中下車

いつの間にか先頭車両が変わっていました。

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シベリア鉄道 モンゴル風食堂車

北京→モスクワの国際列車では、国境を超えるごとに食堂車のデザインが変わります。モンゴルではふんだんに木を使ったこんなデザインに!いろいろなところにモンゴル風の意匠が凝らされているので、一見の価値ありです。

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シベリア鉄道 モンゴルにて、食堂車メニュー

 食堂車では、中国・モンゴル・ロシアの三ヵ国のお金が使えます。ビーフプレートを頼んだところ、お値段は800ルーブル(=およそ1600円)でした。味のクオリティが大学の食堂くらいだったので、割高に感じました…。記念に一度食べられればそれで充分かな。

バイカル湖と森林を眺める!ロシア編

再び真夜中に国境を超え、ついにロシアに入国します。(事前にビザが必要です。)

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シベリア鉄道の車窓から バイカル湖

モンゴルには高原が広がっていたけれど、ロシアに入ると木々がたくさん生えています。可愛らしいダーチャ(家庭菜園つき別荘)もちらほら。そして、シベリア鉄道はバイカル湖すれすれを通るので、木々や家の間からバイカル湖を見ることができます!!世界で7番目に大きく、琵琶湖の約50倍の広さを誇るバイカル湖は、広すぎて広すぎて海みたいです。カモメもたくさんいました。海と間違えちゃったのかな。

シベリア鉄道の二等車にはお風呂がありません。車掌さんにお金(賄賂?)を払えば特別に使わせてくれる…という噂もありますが、周りにそれをしている人は見当たらず、私もしませんでした。でもお風呂には入りたかったので、ここで二泊三日の鉄道旅を休止し、イルクーツクにて一泊することに決めていました。イルクーツク編へ続く。