伊万里観光!陶磁器の街で和×モダンを楽しむ

皆さんも社会の授業などで「伊万里焼」といった言葉を一度は聞いたことがあるはず。伊万里を一言で説明するなら、間違いなく「焼き物の町」「磁器の町」になるはずです。

陶磁器と聞くと、少しおじいちゃんおばあちゃんっぽいような、老後の趣味のような、古臭い印象を受ける人もいるかもしれません。この町を訪れるまでは私もそうでした。でもでも、現在では若者も違和感なく日常使い出来るようなおしゃれな磁器もたくさん作られているのです!今回の佐賀旅で一番気に入っているお土産も伊万里で買った磁器のお皿なのです(*'▽') 若者から老人まで楽しめる、素敵な町でした!

【大川内山】秘窯の里でとっておきのお土産GET♪

秘窯の里、大川内山には伊万里駅前からバスで15分ほどで行くことができます。バスだとかなりお安く行けるのですが、本数が少ないのが難点…。時間に余裕がなければタクシーを使った方がよさげです。

時刻表選択|西肥バス (行き先「大川内山」となっている二つの路線にチェックを入れ、時刻表表示ボタンを押すと見れます。)

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大川内山

実際に大川内山についてみるとこんな感じ!前方にそびえる山々はまさに水墨画です!道の両脇には窯元がずらっと並んでいます。

ここ大川内山で作られている磁器は「鍋島焼」と呼ばれ、「伊万里焼」とは区別されています。江戸時代、ここで作られた磁器は朝廷や将軍などほんの一部の偉い人たちに献上され、磁器製作の高度な技術が漏れないように厳重なセキュリティが敷かれていたそう。それが「秘窯の里」と呼ばれる所以です。

自分好みの磁器探し♪ 

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町の地図や橋まで磁器だらけ!

早速磁器を探したいところですが、あまりの窯元の多さに戸惑ってしまうはず…そこで真っ先に訪れたいのが「伊万里鍋島焼会館」です。バス停を降りて少し進んだところにある大きな建物です。

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伊万里鍋島焼会館には磁器がずらり!

中に入ってみると磁器がずらり!この会館では大川内山の主な窯元の作品が展示・販売されているのです。窯元ごとの特色も簡潔にまとめて展示されているので、それを参考にお気に入りの窯元に目星をつけてから、実際に訪れてみるのがおすすめです!

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大川内山で購入しました

私はせいらで左下のかわいい小皿を、大秀窯で真ん中の青磁の皿と右の透かし彫りの風鈴を購入しました。この旅一番の思い出の品です♪

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大川内山では絵付け体験もできるらしい!時間があればぜひ♪

伊万里牛を食べる!

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奥ののぼりが立っている店が「民家レストラン伊萬里亭」

大川内山のバス停から、川を渡り、少し引き返すように進んだところに、ひっそりと「民家レストラン伊萬里亭」がたたずんでいます。伊万里牛のステーキ、ビーフシチュー、カレーといったメニューが揃っているので、伊万里に来たからにはぜひぜひ試してみてほしいです。

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伊万里牛のカレー定食

私は貧乏学生なので、一番リーズナブルなカレー定食をいただきました。正直、牛タンカレーの牛タンってあまり牛タンの食感しないし、今回も期待していなかったんです。でも…伊万里牛の肉の塊を口の中に入れるとあら不思議!ホロホロ溶けてなくなってしまったんです!

牛肉って水溶性だったっけ??

そんな疑問を抱いてしまうほど!伊万里牛が普段食べている牛と同じ生物だなんて、旅を終えた今でも信じられないです…。皆さんもホロホロとろける新食感に虜になること間違いなしです!

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デザート

定食ではデザートや食後のコーヒーまでいただけました♪写真を見てほしいのですが、どのお料理も伊万里焼(鍋島焼かも?)の器で運ばれてくるんです!伊万里の美食と美しい磁器を堪能できました♪

自然散策♪雄大な自然と磁器の公園

大川内山に来たら、両脇に窯元が立ち並ぶメインロードのみならず、隅の方にある焼き物広場や展望広場にも足を伸ばしてみたいところです!

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大川内山

山の中の細い道を通っていると、「秘窯の里に来た!」と全身で感じられます。

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焼き物広場のオブジェ

焼き物広場には磁器を砕いて作ったオブジェがありました。磁器の町ならではのオブジェですね!どことなくグエル公園のドラゴンに似ている気もします。

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大川内山

展望台からは大川内山の山々を一望することができます。写真では逆光気味ですが、実際に目で見るとあまりの美しさに圧倒されますよ!現実の世界にいたはずなのに、いつの間にか水墨画の中に入り込んでしまった気分になります。

【伊万里】町中ふらふら磁器探し

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伊万里色絵碁盤乗唐子座像

磁器の町だけあって、伊万里ではいたるところで磁器を見つけることができます。

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伊万里色絵婦人立像と伊万里色絵瓢箪鯰唐子像

駅前通りを歩いていると、二人の磁気でできたご婦人が迎えてくれます(*'▽') 今回は冬に訪れたため、一人はニット帽をかぶっていました。親切な人がかぶせてくれたのかな。なんだか笠地蔵みたいですね。夜にはこのご婦人も恩返しに行っているかもしれません。
右の磁器の像は、「とらえどころのないさまの喩え」に用いられる「瓢箪で鯰をおさえる」ということわざをモチーフにしているそうです。嬉野では白なまず様は美肌の神様として祀られていたのに…同じ佐賀でもところ変われば扱いも変わりますね。

【海のシルクロード館】豊富なお土産と伊万里焼制作風景の展示

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海のシルクロード館

伊万里の町中にたたずむこちらの古民家が「海のシルクロード館」です。扉の横にはおびただしい数の焼き物がずらり!さすがは伊万里です。

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海のシルクロード館 二階の展示

一階にはお土産がたくさん並んでいます。普段使いしやすいモダンな模様の食器も多く、自分や親しい人へのお土産にもぴったりです♪二階には古伊万里や伊万里焼制作風景の展示があります。

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ドラゴンボール風ドラえもん風伊万里焼

中にはこんなユニークな作品もありました。何というか…自由な絵柄ですね!笑 伊万里焼の歴史を学びつつ、古臭いイメージを払拭してくれる素敵な展示でした♪

【丸駒屋】伊万里焼にとびっきり詳しくなれる博物館!

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丸駒屋 一階の展示

海のシルクロード館の隣には、磁器の商人の家を整備復元した「丸駒屋」という資料館があり、こちらもおすすめです。とにかくスタッフさんの説明が丁寧で、これまで教科書で「伊万里焼」という名前を見たことがあるだけだった私でも、伊万里焼の歴史や鍋島焼との違いについて理解できるようになりました。とても明るく話しやすいスタッフさんだったので、普段から磁器にあまり興味ない、詳しくない人ほど足を運んでみるべきです!伊万里滞在の楽しさが倍増します!

江戸時代には、写真右の藁の中に磁器が詰められ、割れないように注意しながら諸外国へと運ばれたそうです。当時のヨーロッパでは東洋風の磁気の人気が高かったそうです!言われてみれば、ユーラシア大陸横断旅行でも各地の王宮で日本や中国の磁器を見かけたような…。日本の技術が高く評価されていたようで、なんだかうれしいです♪

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丸駒屋 二階の展示

二階は磁器商人の屋敷だった頃そのままの様子が展示されています。右の写真では引き出しの区切りに謎のくぼみがありますが、昔はここに刀を収納していたのだそう。刀を通すためのくぼみなんですね!帯刀が許されていた頃から変わらず建物が保管されているなんて、すごいですね。

【中嶋神社】お菓子の神様にお参り!

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伊万里神社の中の中嶋神社にはお菓子の神様が祀られている!

最後に、伊万里にはお菓子の神様を祀った神社があると聞いて、早速行ってきました。「ときじくのかぐのこのみ」=古代に不老長寿の実とされ、また菓子の中でも最上とされた橘が日本で最初にこの地に植えられたことに由来しているのだそうです。美味しいお菓子をたくさん食べられますように!と心を込めてお祈りしてきました。

この旅ではあまりお菓子を食べることはなかったけれど、美味しい佐賀牛と海の幸はたんまりといただくことができました。お次は唐津へと向かいます!